牙-KIBA- 第45話「篭城の少女」

「俺が救世主かどうかなんてどうでもいい。キースピリットが争いの元になっているのなら、俺が争いをやめさせる」


乱入してきたジームの攻撃により倒れたサラ。ジームはサラからプロニモ・モナディを奪い、それを使ってゼッドに攻撃を仕掛け、ランボスとアミル・ガウルで応戦するゼッド。と、そこに現れるシーカーズの浮遊要塞。
えらくあっさりとサラのキースピは奪われてしまいました。何故サラが所有していると知っているのか疑問はありますが、タスクの独自調査で判明していたのでしょう。アプカレルにも久々の出番。アミルがちゃんとランボスを庇っていたことに驚き。ジャウストの時なんて、容赦なくランボスごと敵を消滅させていたのに。ママンはまた所在不明に。自分でどこか行ってしまったのでしょうか。


テンプラー審議会の同盟要請に対してゲニムは、我々はどちらの味方でもないがキースピリットを一ヶ所に集めないということについては協力を惜しまない、と。サギリを伴って帰ろうとしたゲニムに、母のことを問い掛けるゼッド。
テンプラーの賢者達って……とまた呆れるのも何だか馬鹿らしい。ゼッドはジーコにいくら訊ねても無駄だと悟ったのか、ゲニムについてシーカーズの船へ。ゼッド達を見送るロイアの「何故だろう。このままゼッドと会えなくなるような気がする……」というモノローグに不安を掻き立てられます。さすがに、本当にこのまま顔を合わせることなく終わってしまうことはないとは思いますが……。ここで二人を別れ別れにしてしまうとなると、舞台がタスクに移った時にロイアをどう動かしてくるのでしょうか。動かしようがないから置いていったとも考えられる?
ゲニムの話により、ゼッドの父はシーカーズの民であることが判明。新しく発見した領域であるカームに調査へ赴き、そこでタスク兵によって負傷した彼を看病したのがサラでした。一体どれくらいの期間カームにいたのか不明ですが、完治せずに亡くなってしまうほどの負傷なのにしっかり愛は育んでらっしゃる点については、突っ込まない方がよろしいでしょうか。タスク兵がこの頃からカームに侵入していたということは、1話の担任教師はピンポイントでゼッドを狙っていたわけではなく、シャードキャスターとして覚醒したものは全て抹殺ということだったのかもしれません。


空を見てみたいというミレッドに、「ご覧になればよろしいですわ」とスペルシャードを与え外へ出ることをそそのかすモーリマ。モーリマの企みどおり城の外へ出たミレッドは湖で怪物に襲われそうになるも、謎の人物に助けられます。
モーリマのミレッドに対する感情は、同性がちやほや大切にされているのは気に食わないといったところでしょうか。あのスペルシャードは電撃系?壁を破壊して出ていけってことか?と思ったら、移動系だったようですね。領域間だとシフティングシャードですが、あれは領域内でワープの場合に使うものなんでしょう。
初めて外の世界を見たミレッドが「これが……本当の空」と喜んでいる表情は可愛いかったですね。今回は女の子の作画が結構可愛いなあと思ったり。眠っているサギリとか、サギリと別れるあたりのロイアとか。しかし、ミレッドを見ているとどうも出てくる作品間違ってないか?という気分にさせられます。
さて、怪物に襲われたミレッドを助けた謎の人物。このデザインは一発退場キャラではないなとまず思いました。今更新キャラ投入? いや、これって既存キャラの誰かなんじゃないのかと該当しそうな人物を思い浮かべて、ギンガ……はないか、クラウド……だったら顔を隠す意味がなさそうだし、髪の色は違うけれどもまさか……1ヶ月以上出番のない彼だとでもいうのか!? しかし、それだと単純すぎやしないか??と考えているうちに流れるED。……キャストクレジットのその位置は……。あのー、もう少しクレジットも配慮していただけないものでしょうか。これで全くの別人です言われたら、スタッフにしてやられた!という感じですね。


「きっと貴方は色々な空を見てきたのでしょうね。色んなものを見てきた目をしてらっしゃるもの」
満天の星空も見てみたいというミレッドに、光苔(?)の生える洞窟へと案内するドルガー。
ここでミレッドに擬似星空を見せているのは、今のEDラストの星の海と何か繋がる部分があるのだろうかと考えるのはさすがに深読みしすぎでしょうか。ミレッドはすっかりドルガーに惚の字のようで、幼少の頃からミレッドを見守ってきたらしいギトラがちょっと憐れ。あんな小さい頃から仮面着けているのが笑えます。ギトラはさりげなく、ミレッドの生まれ故郷がどこなのか不明なのだと言っていましたね。攫われてきた子なのか……、どこの領域なんでしょう。


「ノア、お前も救世主と呼ばれていたな。タスカーの力を欲しがっているのか? このアミル・ガウルを奪いに来るのか?」
この世を滅ぼせるほどの強大な力を手に入れた人物が支配者となるのか救世主となるのかは、その力の使い方次第だとゲニムから聞き、未だ行方不明のノアを思うゼッド。
母親のことが一段落して(?)、ノアのことを考える余裕が少しできたようです。サラまでもアミル狙いだったことで、ゼッドの中でノアとの対立も避けられないかもしれないという覚悟が生まれてきた? 今度ゼッドとノアが再会するのは、タスカーとしての力を手に入れようとノアがゼッドの前に立ちはだかる時なのでしょうか……? もしそうなるのだとしたら、何故ノアがそういった結論に至ったのかをしっかり描いてほしいものです。
「俺は自分の意志でこの世界に飛び込んだ。それは同時にアミル・ガウルの呼び掛けでもあったんだ。俺が救世主かどうかなんてどうでもいい。キースピリットが争いの元になっているのなら、俺が争いをやめさせる」
「争いをやめさせる」というのがゼッドの最終的な目的ということで定まったようですね。それをアミルの力を使って成し遂げるのか、それとももっと別の方法で行うのか。ノアが敵として現れたとしたら、ゼッドは目的のために彼と剣を交えることができるのか……。


次回予告「決断の地へ」
いよいよゼッドは最終決戦の地・タスクへ。ロイアの衣装が違ってましたね、あれはなんでしょう?


今日は二度寝してしまい15分前に起きました。危ない……。先月末まではゾロリがあったので、7時には起きていたのですが。ここ5年ほどで唯一視聴習慣がついたアニメ(ゾロリ)の1時間後の放送というのも、私がしっかり牙を観られるようにという神の配慮に違いない。今でこそ無駄すぎる情熱を持って熱心に観ていますが、最初のうちはゾロリ観るのに起きてるからちょうどいいかなぐらいに近い感じでしたからね。これが日曜ではなく土曜だったなら、結局面倒臭くなって面白さに気付く前に観なくなっていた可能性も大きいですよ。