牙-KIBA- 第43話「明かされた真実」

「ゼッド、私のゼッド、愛しいゼッド。――私はお前を愛し、お前を憎む」


テンプラーの城に乗り込んだサラはジーコに攻撃をしかけるも、モナディ召還による体力消耗で一時退散。去る前にゼッドを一瞥していましたが、やっと母親が自分の方に向けてくれた眼差しがあんな憎しみの混じったものというのも、切ないよなあ……。
一体どういうことなんだと詰め寄るゼッドをアミル・ガウルのスピリットシャードが祭られていた講堂へと連れ出し、過去を語り出すジーコ。戦乱の世に力を求めアミルの適合者を探していたジーコは、アミルの啓示を受けカームにいたサラを自らテンプラーへと連れて来たとのこと。ジーモットの襲撃を受けサラの身に危険が迫った時、初めて姿を現したアミル・ガウルは周辺全てを消滅させた後、飛び立っていってしまいました。
サラがアミルを手に入れたシーンと「私は忘れない、あの時の恍惚をあの快感を。あの力を再びこの手に」と思い出しているシーンは、今までとは別の意味で朝に流すのはどうなのかと(笑)。でも、これで第1話でゼッドがアミルに導かれていた時の微妙な表情の意味が分かりましたよ! そうか、気持ち良かったのかあ(笑)。ずっとなんであんな表情を浮かべているのか、演出の意図が掴めなくて疑問でしたが、まさかこんなところで理由が判明するとは思いませんでしたよ。変なところできっちりしてて感心します(笑)。アミルがサラの危機に出現したのは、ゼッドを宿す母体を守るためということなんでしょうね。
セバスチャンが戦っているところとスピリットは初めて見たような気がするのですが、序盤で出てましたっけ?


「空は何処まで広いか見てみたい。本当の空の広さを私は知らない」
タスクではタスカーとなるべきあの御方、深窓の令嬢ミレッドが初登場。幹部会議でジームが「ミレッド様のみ」と言った時のモーリマの表情が意味深で気になります。
あの御方はてっきり成人男性かと思ってましたよ、まさか少女とは。しかし、「今はこのパイプオルガンが私の楽しみ、私の喜び、私の癒し」「僕の演奏が少しでもあなたの慰めになりますように」ってベタですねえ。更にベタに行くと、ギトラがミレッドを連れ出して逃げるという展開になりそうですが、どうなんでしょう。


森に隠れていたサラは追いかけてきた兵士のエネルギーを吸いとって回復という、エクスマキーナばりの技を披露していました。それもシャードなんですよね? シャードってホント便利だなあ。
再度サラとジーコが対峙し、そこに駆け付けるゼッド。
第1話冒頭のサラのモノローグが再登場しましたね。ノアに続き母親にまで「憎む」と言われてしまったゼッド。第1話の「あなたを愛し憎む」にとりあえず母親としての情はいくらかあるようだと思っていましたが、今回の話を見る限りでは「私のゼッド(の中のアミル)、愛しいゼッド(の中のアミル)。私はお前(の中のアミル)を愛し、(アミルを奪った)お前を憎む」という風にしか聞こえませんでした。あんなに無駄に真っ直ぐに健やかに可愛らしく色っぽく育った息子を、ママンはアミルを手に入れるために殺る気満々ですよ。ゼッドに対する愛情は全くないのでしょうかね? ゼッドはあんなに慕っているのに不憫すぎる……。


今回作監の林さんは2期OPのコンテを担当されてますけど、作監では初ですね。原画もライブばっかりというのは珍しいかも。ライブが制作してた1クール物の作業が終わったから、その人員がこちらに回って来たのかしら?と思ったり。


久々に流れていたDVDのCM。ゼッドとノアのジャケットにちょっと興奮しました。これは楽しみ。ノアといえば、今回は堀江さんが脇キャラで出てましたね。ということは、次回はノアの出番があったりするのかなあ。どうなのかなあ。