サンライズフェスティバル ワタルナイト! レポ 4

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曖昧な記憶のみで書いているため、多少の誤りやニュアンス違い等々あると思いますが、その点はご了承ください。口調も適当ですのであしからず。

トークショー その4

アラサー

伊倉さん「別の業界の知り合いにも『ワタル』観てました、って言われます。色々な役を演じてきたんですが『ワタル』を観ていたと言われることが多いですね」 田中さん「特に30代前後が多いよね」 そうでしょうねえ、年齢を重ねていればワタルも今年で32歳ですよ。

寡黙な監督

放っておくと全然喋らないからね〜という広井さんの言葉通り、話題を振られた時しか口を開かない井内監督。でも、いいんです、例え口数少なでも、監督があの場にいらっしゃったこと自体が貴重で重要なんですよ。監督が参加してくださって私はめっちゃくちゃ嬉しかったですもん。田中さん伊倉さんに「監督、全然変わってな〜い。当時から老けてたってこと?」と言われていましたが、来月還暦だそうです。おめでとうございます、赤いちゃんちゃんこですね(笑)。
広井さんはアニメデビュー作が『ワタル』で周りが大人(ベテラン)ばかりで「監督も喋らないしコワかったですよ。喋っても一言だし。あ、思い出した、話題ズラしてもいい? よく覚えてるのがグランの時、監督に『月が割れて空気が月面に出るんです』って言ったら一言『ありえない*1』って」 監督「サンライズだし、月面に空気がある理由をSF的に考えなきゃいけないんじゃないかって話の中でね。グランの1話を見た富野さんに『僕には出来ない』って言われましたよ」 広井さん「だって、次元が違いますもん。魔神だって戦神丸なんて操縦席が何で座敷なんだよ!とか(笑)。もう理屈なんて関係ない世界ですからね」

主人公は不人気?

田中さん「主人公って何故かあまり人気ないですよね。三重野瞳ちゃんがパーソナリティ*2だったかな、ゲストとしてラジオに出演した時に、人気投票の発表があってワタルが10位で、虎王が1位で……」 広井さん「主人公はどうしても皆の平均値になりがちなんですよ。あまりクセがあるとスポンサーも納得しないから結果的に普通の子になっちゃう。で、脇に個性のあるキャラクターを持ってくると人気が出るという。グランのラビとかもね」 田中さん伊倉さん「ちょいワルとか、金髪とか赤いのとか、魅力的ですもんね」
確かに客観的に見て、虎王は魅力的で人気が高いのも頷けます。が、私はワタル一択だ! あ、でもでもロクスリーと炎部も好き。

作品の幹

監督「当時はがむしゃらに……というよりもただ無心でしたね。視聴者を泣かせてやろうとかそういった狙いはなくて、無欲で作ってました」 広井さん「今だと、ここで仕掛ければこういう展開になるとか、経験を積んでいる分計算してしまいますからね」
当初虎王は存在せず途中で出すことが決まったという話に田中さんは「うそぉー! 最初から決まってたんじゃないの!? 最初は笑わせて笑わせておいて、そこから枝が幹に繋がっていって徐々にストーリーが盛り上がっていってスゴイ!と思ってたのにっ。決まってなかったの!?」 広井さん「ライバルを出したいというのは当初からありましたけどね。ラストの展開とかもなかなか決まらなくて、監督めっちゃ悩んでましたよね」 監督「(しばらく考えて)……そうだっけ?」
虎王という幹が出来たことによってストーリーに厚みが増したよねという話の流れで、監督の書かれた小説『虎王伝説』のタイトルが出てきたんですが、「それは置いといて」と監督。逃げた、ずるーい(笑)。続編は?と言われたくなかったんでしょうか(笑)。
広井さん「企画は風呂敷を広げるのが仕事で、実際にそれを畳むのが監督達なんです。僕らは皮だけで幹がないんですよ」 田中さん「ペラペラなのと、しっかりした幹が合わさって上手くバランスが取れたわけですね」 広井さん「僕がペラペラの方なんですかっ!」 田中さん「だって、自分で言ったんじゃん」 伊倉さん「そこは繰り返さない方が良かったね〜」

新作?

トークのネタがなくなったということで観客から質問を募ると「新作は?」との声が。「『ワタル』の新作ということじゃなくても、『ワタル』のような作品を誰かが作ってくれれば……。今はなかなか企画も通り辛いんですよ」と監督。広井さん「玩具屋さんも不景気ですからね。フィギュアに転向したりとか」 田中さん「今なかなか『ワタル』のような作品ってないですよね」 広井さん「でも、あなたのやってる腕が伸びるヤツも“友達(仲間)は絶対見捨てないっ!”って感じじゃないですか」 田中さん「ワン……腕が伸びるヤツは話がちょっと複雑だから、年輩の方とかちっちゃい子にはついていけない部分があるんですよ」 広井さん「若いスタッフはちっちゃい子向けというより自分が観たい物を作っちゃうから、例えば「とーりゅーけーん!!」だけでは満足できなくて色々くっつけて複雑にしてしまいがちなんですよね」

200人大合唱♪

締めの言葉は特にないから歌って締めて、という広井さんからのご指名で再び「ノリで〜す」「ヒサで〜す」『二人合わせてa・chi-a・chiで〜す。好きな飲み物はぎゅ〜にゅ〜』
開始前に田中さんと伊倉さんが練習した際、途中までしか歌詞を覚えていない事実が判明したため、皆で一緒に歌うことに。200人強での「Step」大合唱で1時間に渡る『ワタル』トークショーは幕を閉じたのでした。


レポ5(上映会篇)に続く。

*1:別の言葉だったかも。記憶が定かでありません

*2:三重野さんは『ワタル』ではゲスト出演のみ。田中さんがパーソナリティでないラジメーションは『ピュアピュアヒミコ』だけなので、宮村さんのピュアヒミの時?