気になっていたこと

一時気になって気になって仕方なかったのが、ゼッドは戦うことについてどう思っているのか?という点。
(以下、多少非難めいた内容になっています)



おそらく戦争とは無縁の世界で育った15歳の少年にしては、武器を持って戦うことに対しての躊躇いがなさすぎなのではないかと。闇の訓練場でグスマと戦った際にはさすがに躊躇していましたが、それ以降そんな描写は皆無ですし(VSノアは除く)。そもそも3話で畑仕事をしているデュマスに剣で切り掛かったこと自体があり得ない、それはないよゼッド。素手で殴り掛かったのならまだ微笑ましくも感じられるのに、なんでそこで剣を出す? カームにいた頃は建物こそ壊し回っていたけれど、それでも人に対してはむやみやたらと拳を振るうタイプではないのだろうと思ったんだけどなあ。
レベッカを救えなかった時の「人の死ってこんなにやるせないものなのか」も、ジーモット兵をざくざく切り倒していたお前が今更何を言う、と突っ込みたくなったのも事実。はっきり絶命したと分るような描写は出てきていないので、ゼッドの攻撃は怪我を負わせているだけだという解釈もできるのですが。例え殺す気がないにしても、殺傷能力のある武器を相手に突き付けていることへの自覚はあるのか?と。
カルブ・フーでは皆を守るために応戦しなければならないからまだともかくとしても、タスクでノーマン邸を全焼させたことについてはさすがにいただけません。あれはどう見てもゼッドの方が不法侵入者です。人ん家でスピリット呼び出すのもどうかと思いますが、無駄な戦いなどせずアミルに連れてもらって逃げればいいじゃないですか(展開的に盛り上がらないかもしれないけど)。屋敷を全焼させるということは、非戦闘員(使用人とか)まで焼き殺してるってことですよ……。


非難めいたことを書いてしまいましたが、好きだからこそ気になってしまいます。でも、今まで好きだった作品だってどれもバトル要素は入っていたのに、何故牙だけこんなに気になるんだろう?自分が年を食ったせいか?と考えて、思い当たったことがありました。刃物(武器)を持って生身で戦っているからだ、と。他の作品は超能力や魔法を使っていたりロボットに搭乗していたりと非現実的な感覚だったんですね。牙もスペルシャードとスピリットだけで戦っていたならたぶんそれほど気にならなかったんでしょうが、剣というのは明らかに人を傷付けるのが目的の道具であり現実にも存在するものなので(身近に目にする機会はないにしろ)、それを持つことによって生生しさを感じてしまったのでしょう。うっかりカッターや包丁で指を怪我してしまったりと、刃物で切れば痛いのは日常の生活の中でも普通に経験することですし。武器の刃の部分を金属ではなくビーム状の処理をしているのは、生生しさを軽減させるためなんでしょうが。
まあ、結論としてはそこに拘っていても作品を楽しめなくなってしまうだけなので、あまり気にせずスルーしといた方がいいよなーとは思っています。でも、今後楽しく萌えるためにも、一度吐き出しておきたかったんです。