牙オフィシャルファンブック 感想その6

監督・神志那弘志インタビュー その3

はじめはミッキーも、デュマスが死んだあとゼッド、ロイアとともに行動させようと思ってたんです。

最初からお留守番役と決まっていたわけではなかったんですね。ミッキーパートはロベス同様シリアスな展開な中で軽く一息つけるコメディ的な要素になっていたので、結果的には良かったのかもしれないですね。

僕の眼中に(ゼッドの)恋愛はないです! 「天才」を描くときに恋愛は似合わない。孤高の人だから。

とてもキッパリと。ここも意図的か否か気になっていた点でした。ゼッドとロイアのような恋愛までいかない男女関係も好きなんですよねえ。
しかし、せっかくコイバナに触れるならもう一歩踏み込んで、ゼッドのロイアを守る発言についてもゼヒ訊いて欲しかったなあ。ノアやミッキーが同じ状況に陥ればもちろんゼッドは助けに行くでしょうが、でも彼らに対して「守る」は使わないと思うんですよね。そういった部分も含めて、ゼッドの中でロイアはどういった位置付けなのかがずっと気になっていたりします。

(結末・構想は)実は第51話のコンテを書きながら決めました。ギンガを出すことにしたのもコンテ段階です。

それであんなにギンガ再登場が唐突なのか……(唐突展開なのはいつものことですが)。死なせる必要性は感じられなかったし生きていてくれればとは思っていましたが、最終話でいきなり出されても正直ちょっと白けた気分になってしまったので。できれば何か前フリがほしかったです。

『牙』は、しょうもない大人たちの中でも成長していく少年の物語。実に現実的だと思います(笑)。

ははは。確かにしょうもない人達ばかりでしたね。
最初はジーコの説得でゼッドが正気に戻る予定だったそうですが、その通りに放送されていたとしたら観ていてかなりイライラしたのではないかと。実際の展開もリアルタイムでは、ロイアでもノアでもなくてジーコなのかよと不満に感じたり、そこで正気に戻んの!?と思ったりもしましたが、まあ確かに牙らしいですよね。ゼッドのジーコに対する怒りはホントごもっともで、むしろよく今までジーコに対して文句をぶつけることなくいたもんだなあと感心してしまうくらいです。しかし、結局ジーコは面倒くさいこと全てゼッドに押し付けていってしまうんだからズルイなあ。



続く。