スタジオライブ part2

スタジオライブについてだらだら語ろうpart2。あまり牙とは関係のない昔話です。part1はこちら
昔話に入る前にちょっと牙の話。何かの話のネタにしようかと思って抜き出していた各作監さんの担当話数を見てみると、国内作監についてはほぼ7話に1回のローテーションが組まれているようです。ということは単純な計算式で考えるなら、51話(最終回)−7=44話の作監は竹内さんなので最終回も竹内さんということになるんですが、どうなんでしょ? 1話と同様に吉田さんの可能性も高いですよね。もしラスト1ヶ月が全てライブ作監なんてことになったら、それだけで私のテンション倍増です。
菊池さんはもう単独では作監には入らないのかな。海外作監の時は菊池さんが総作監で、たまに吉田さんも連名になってますよね。EDクレジットだけでなく、公式やDVD裏ジャケでも総作監表記もしてもらえたら嬉しいのですが。そういえば、DVDにて初見の回で竹内さん作監のはずなのに所々山口さんっぽいなあと思っていたら、総作監が山口さんでなるほど納得みたいなこともありました。


さて、93年に発行された「スタジオライブの本・らでぃっく2」というムックが私の手元にあります。その名の通りのライブの本なんですが、この内容がなかなかアレなんですよ(誉めている)。93年というと、もう14年前か……。
最初の方では当時ライブが関わっていた作品の紹介で、タカマル・モモ・セラムン・CF・ワタル・GZといかにも90代前半といったラインナップ。OVA作品以外は一通り観てましたね(セラムンはシリーズ途中まで)。カラーページについてはまだ普通なんですが、モノクロページになると急に雲行きが怪しくなり漂ってくる胡散臭さ。「スタジオライブと山田磯吾郎さんの歴史」って、何者だ磯吾郎。
ライブの中から5人をピックアップした特集ページでは、吉松さんと神志那さんが。吉松さんは顔に何か塗ってプロレスしているだけなのですが(他の方はイカスミカレー作っていたり)、この特集の中でずば抜けてオカシイのは神志那さんのページだと思います。“神志那弘志…、人は彼を「数えきれないほどの愛を持つ男。ジゴロ神志那」と呼ぶ。だが、彼の愛の全貌を見たものはいない。我々は決死の取材を敢行し、ジゴロ神志那の愛の全貌を明らかにすることを試みたのだ!”ということで、“ジゴロ神志那、愛の生活の全て!!”と7人の女性に囲まれる裸サスペンダーに蝶ネクタイの神志那さんの写真。次のページをめくると今度は“少年愛の全て!!”と小学校の校門前でグラウンドをみつめて佇む姿が。この時はさすがにワイシャツ着用されてました。いくら十数年前とはいえ、小学校前を裸サスペンダーでうろうろしてたら通報されるでしょうからね(笑)。“クルマ愛の全て!!”では野外で裸サスペンダー(ワイングラス付き)。これを野外で撮影したということにシビれます。全くもってメーターとは関係ないっぷりが素敵な記事でした。
あとは、座談会に版権ギャラリー(上記の作品以外にもバイファムやガラットや旧モモが。この辺りのは幼かったので未見)に小説(話の途中から始まり途中で終わり、どこにも続かない)とか。「スタジオライブ伝説の名作芸大全集・芸で地球を救え!!」は、最初の方こそカラオケやプロレス(吉松さん)や死神博士のマネ(神志那さん)と普通なんですが、中盤からはジェットコースター爆破炎上大脱出やら必殺ファイヤーブレストやらと明らかにネタになってます。大サービス付録の入社試験問題予想集の設問では「アニメーターとして大事な物は次のうちどれか? 1.作品に対する愛情 2.夢を実現させる情熱 3.仲間を思いやる優しい心 4.やっぱ現ナマっすよ、現ナマ。札ビラ切られりゃあ、泣く子も黙るってもんよ」 この答えはもちろんアレしかありません。巻末に社員名鑑として、全員のコメントが掲載されているのは良いですね。
とまあそんな感じで、らでぃっく2の70%はネタとウソと冗談で出来ていますという内容のムックだったので、まだ中学生で汚れを知らない純粋なファンだった私はえらく困惑したのを覚えております。今だって単価2000円の書籍は高いという感覚があるのだから、中学生の頃なら尚更だったでしょうしねえ。このおふざけ感を面白いと思うには中学生ではちょっと早すぎたのかもしれません。しかし、そんなムックによってライブはヘンな会社だという基礎知識が植えつけられ、高校生になって読み始めたOUT*1のライブの読者企画ページでその印象に拍車がかかったのでした。私の中でライブの印象が強いのは、作画云々よりもそういう部分でなんだろうなあと思います。ライブの方々がメインで関わっている作品は現在も多々ありますが、あの頃のように作品とは直接関係ないところでライブのふざけっぷりを見る機会がないようでちょっと残念。もしかすると今もどこかで何かやってたりするのかな?


そして、またちょっと牙に話題が戻ります。
神志那さんは作画以外だと、裸サスペンダーだったりショタ対談でショタ絵(ぱんちら)描かれていたりというネタ的な部分でしか拝見する機会がなかったので、牙を観た時にはずいぶんハードな話をやってらっしゃるなあとビックリしました。
今の時点でもそうなんですけれど、監督としては2作目でオリジナルとしては初(初監督作は未見)、初期以外メディアへの露出もほとんどないしで、神志那さんの作風がまだよく分からないんですよねえ。構成の井上さんもアクが強い脚本を書かれる方のようなので、この日曜朝から素敵な爽やかさは井上さんの色が強く出ていてそうなのか監督の意向でそうなのか、井上さんの作風も知らないので自分では判断しがたいですし。だからこそ、どういった意図で牙を作ってらっしゃるのかをインタビューでじっくり読んでみたいものです。

*1:今は亡きアニメ誌(一応)。半分は読者投稿で構成されていて、独特なノリがあった